(登場人物)
サトシ:調査依頼の封筒のあて先に書かれていた名前。
ユーリオ:メキシコ人のルームメイト。
11時半-----
電話のビリビリという音で目が覚める。
ああ、大寝坊だ。
もうお昼、とにかく食堂に行こう。
ハンバーグとマッシュポテト。
12時-----
封筒を閉じる作業を手伝う。
みんなが面白い名前を見つけては笑っている。
サトシが日本人の名前だって知ってた。
ロヴァニエミ行きの飛行機がもうない。
クリスマスに日本の友だちと行く予定なのに。
大変だ!
どうしよう!
そうして困っているぼくのところに、朝から何度も電話がかかってきている。
知らない番号だ。
1秒着信しては切れる。
何度もかけてきてうるさいから、終にこちらからかけてみた。
へんな外国人が出た。
会話が通じない。
英語が苦手だから、スペイン語かフランス語を使ってくれないかと言われる。
何だそれ。
ホットメールのアドレス教えろとか言ってきた。
結局、電話代に6€も取られてしまった。
番号を後から調べてみたら、モロッコからの電話だった。
何なんだろう。
オレオレ詐欺みたいなもの??
14時半-----
ロヴァニエミ行きの飛行機が取れないならば、電車のチケットを取るしかない。
もう、一刻も早く取りに行くしかない。
ぼくはそう思い込んだ。
ああ、嫌だなあ。
もし満席だったらどうしよう。
変な席だったらどうしよう。
英語が通じなかったらどうしよう。
行きたくないなあ、めんどくさいなあ。
あたまの中をぐるぐるさせながら、ぼくはヘルシンキ駅へ向かう。
チケット売り場。
順番待ちの番号札を取って待つ。
おばさんの係員。
つたない英語で何とか伝える。
「寝ますか?」
「はい、寝ます」
「帰りは乗り換えになりますがいいですか?」
「はい、いいです」
何とか席はあったみたいだ。
しかし、カードでお金が払えない。
1040€。
限度額を超えているのか。
「16時までは開いているから、それまでにお金をもって来てください」
「はい、がんばります」
まずはATMへ。
1000€を下ろす。
これが一日に下ろせる限界。
財布には20€しか入ってない。
足りない。
そうだ、ぼくには日本のお金がある。
換金だ。
換金所はどこだ。
あそこだ。
長い列!
何でだ。
旅行か。
みんな旅行に行くのか。
あと20分でチケット売り場が閉まってしまう。
そこの人、何をうだうだやっているの。
大丈夫かな。
きっと大丈夫だよ、うん。
あと8人。
ゆっくりやっても間に合うだろう。
窓口3つもあるんだから。
でも、遅い。
本当に大丈夫!?
4時5分前、ぼくの番が来た。
そしてぼくはチケットを手に入れた。
やったぜ。
肩の荷が下りた。
とても気持ちがいい。
さて、せっかく市街地に来たんだ。
何かしてやるぞ!
16時-----
ぼくは服屋を見て、欲しいものを探し、それから日本食材屋でごま油と味噌と米を買った。
15€は高いけれど、需要度が高いからつりあう。
「寒いですね」
レジのおばさんが話しかけてくれた。
「もう雪が降りましたね」
日本語で会話すると、気持ちが安らぐ。
17時-----
帰宅。
本を読み終える。
とても好きな本だった。
ストーリーとか、そういう部分ではなくて、その本が好きだと感じた。
20時-----
昨日に引き続き今日もナスを買う。
ナスとひき肉の味噌炒めを作った。
米の炊き方を失敗してしまった。
猫まんまにして食べた。
ユーリオとテレビでシンプソンを見た。
ユーリオは日々の生活にストレスを感じていると言っていた。
1時半-----
寝た。