2009年9月29日火曜日

フィンランドの子どもと遊ぶ

(登場人物)
マルケ:研究チームのリーダー。ぼくが研究所になじめるように気を遣ってくれる。
男の子:謎の存在。5歳くらい。
アレクサンダー:ルームメイトのポーランド人。明日、フィンランドを発つ。
ユーリオ:ルームメイトのメキシコ人。ぼくと同じで来年の夏までフィンランドにいる。

8時半-----

起きる。
朝ごはんはパンとバナナ。
2週間に1回のシーツ交換の日。
掃除の人に新しいシーツをもらう。

9時半-----

研究室へ。
マルケが来ていないので、一人でのんびりと研究の作業を始める。
自分の研究に関係がありそうな論文を見つけた。

マルケ来る。
明日はなにやら小さいパーティーをやるようなので、マルケと一緒にその時に食べるピザを選んだ。

何故か分からないけれど、小さな男の子がうろうろしている。
どうやら、誰かの子どもみたい。

11時半-----

クリストファーと食堂へ。
魚のフライ。
引越しの話などをしながら食べる。

12時半-----

食後は仕事がはかどらないので、メールの整理などから始める。

マルケたちに呼び出され、再来週にプレゼンをするメンバーに入れられてしまった。
準備しなくちゃ。

14時半-----

ティーブレイク。
お茶を飲みに休憩スペースに行くと、朝見かけた男の子がテーブルの下を探検していた。
隙間からちらちらとこちらを見てくるので、視線でタッチしてやった。
目でやる鬼ごっこだ。

ちらっ。

お母さんの影からこっちを見てくる。

ぎょろり。

見つけてやる。

うきゃ。

お母さんの陰に隠れる。

今度はテーブルの下の足の隙間から、こそり。

ぎろり。

見つけたぞ。

うひっ!

それを繰り返す。
ぼく(たち)はとても楽しい時間を過ごした。

15時-----

研究の論理部分に関する考えを整理した。

ちょっと疲れたので、コップを洗いに流し台に行ったら、またいた。さっきの男の子。

ぼくが階段を下りようとすると、目の前を走って逃げる。
ぼくは物陰に隠れて、半分の顔で男の子を見つめた。
逃げる男の子。

そんなこんなで、また鬼ごっこが始まった。
でも、ぼくは走らない。
日本からやって来た研究者がいきなり研究所で走り回っていたら、何だか誤解を与えかねないからだ。

ぼくは曇りガラスで囲まれた部屋の中に入った。

男の子は恐る恐るその部屋に近づいてくる。
男の子からは何となく、部屋の中に影が動いているのが見えるはずだ。
近づくと、突然影が近づいてきて、曇りガラスをガチャガチャと叩く。
それがぼくだ。

男の子は逃げる。
でも、またしばらくするとやって来る。

あれ?
男の子はさっきの影が見つけられない。
曇りガラスに顔を近づけて見てみる。
すると、物陰から突然、何者かが近づいて来て、曇りガラスを叩く。
ぼくだ。
ぼくはコートかけの裏に隠れていたのだ。

男の子は走って逃げる。
曇りガラスだけれど、男の子の顔が笑っているのがはっきり分かる。

そして、少しするとまた次のパターンが始まる。

そんなことを何回も繰り返していると、ついにお母さんがやってきた。
ぼくたちの遊びはおしまいだ。

言葉を交わさなくても遊べるんだ。
ぼくはとても満足した。

最後に、モイモイ(バイバイの意)と言ったら、かわいい声でモイモイと返してくれた。
ぼくたちはもう、友だちだ。

16時半-----

きりのいいところで研究を切り上げて、帰宅。

18時-----

日本と電話。

21時------

ルームメイトのアレクサンダーが明日でポーランドに帰ってしまうので、みんなで一緒に写真を撮った。
この三人の友情も不思議ながら確かにある。
派手ではない。
何かを一緒に成し遂げたわけではない。
語り明かしたわけでもない。
それでも、緩やかにつながる絆。
今度、ユーリオと二人でポーランドに遊びに行こう。

22時-----

晩御飯。
ポトフ、コーンサラダ、サラミ。

0時-----

シャワーを浴びる。

1時-----

寝た。